駅前商店街の一角にある伊藤金物店の店主として、平塚の日用金物品を取り揃えている伊藤さん。
まち活を始めるきっかけは地元商工会議所から声掛けがあった5~6年前。
長年駅前で商売をしている中で、「衰退しているまち 何かしないと」という思いがあったといいます。
そんな伊藤さんの思いとまち活に関わるタイミングが重なったのは偶然ではなく必然。
「まち活では、どういう立ち位置で参加をしている、という感じではない、非常にゆるいつながり」。
そのまち活でどのような活動をしているのか、今までとこれからの伊藤さんのお話を伺いました。
何かしないと、という思いで歩いてきた
生まれも育ちも平塚。
幼少の時に祖父から聞いた平塚、歴史が好きというが伊藤さんの原点のようです。
2021 年開催の第5回平塚まちゼミでは、伊藤さんがナビゲーターとなり「まちなか歴史散歩」を開催、参加者と一緒に駅前商店街周辺や平塚八幡宮などの歴史スポットをまち歩きをしながら巡りました。
「まちに対する理解を深めるためにまち歩きを開催した」といいます。
「意外なことに、小学生の参加もあったんですよ」と嬉しそうに当時のイベントの様子を振り返ってくれました。
まち活で “新たにつながるためのもの” が見つかった
2022年の大門市ではまちなかベースきちきちにて、「伊藤珈琲店」という名前でコーヒースタンドを出店しました。
伊藤さんが一杯一杯丁寧にハンドドリップでコーヒーを抽出し、奥様がやさしい甘さの自家製のスイーツを提供。
「これがものすごく好評!商売の転機になった!」との事。
この時のきちきちでのコーヒースタンドが自分の事業の転機になったと感じ、これから伊藤さんがやりたいことにつながっていきます。
イベント後は伊藤金物店の隣のスペースで伊藤珈琲店を定期的に OPEN。
自家焙煎にもチャレンジしています。
「好きなことを仕事にしたいです」。
そう話す伊藤さんの眼差しに、珈琲という新たな道具を携えて進む力を感じました。
「個店ごとに温度差がある。商店街という機能では個店の魅力を発信しきれない。個店の魅力を発信できる事業をやりたい。
やる気のあるところがどんどん発信できるよう、それをキャッチできるようにしたい」言葉を重ねながらご自身の思いをお話ししてくださいました。
「オリジナリティを求めて」
普段の伊藤さんのお仕事は、店舗を飛び出し外回りの外販中心。
テトリスのように外回り営業の時間を組み込み、生まれたスペースの時間にまち活の活動。
オフの日の午前中はたっぷり寝る。
東京や横浜のお店やカフェを巡ったりすることもあるそう。
趣味のバイクでお気に入りの道を走ることも。
おすすめの場所は?と聞くと、「教えていいのか迷うけど、バイクで走ると気持ちいい狭くて長い道があるんです。あんまり公表しちゃうと道が混んじゃうかな笑。
湘南平もいいね。
あとは車検場からヨークマートに抜ける道が富士山が見えて綺麗」と教えてくれました。
生まれも育ちも平塚一筋。みんなが知っている平塚とまだ知られていない平塚を知っている人。
その狭間に伊藤さんのオリジナリティを感じ取ることができます。
自分を野菜に例えると、「野菜は好きじゃないんだけど、ししとう、かな」との事。
「本当は辛く作っていないけれど、唐辛子の花粉を受粉すると辛くなる、辛い物が混じっている」のが特徴。
伊藤さんの求めるオリジナリティは平塚で、まち活で、どこでどんなタイミングで花開くかが楽しみです。
伊藤 昌博
1972 年 12 月 20 日 いて座 A 型
株式会社 伊藤商店 伊藤金物店
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